
秋になるとスーパーや八百屋さんに果物がいっぱい並びますね。
「食べたいけど、甘いものは我慢しなきゃ…💦」と迷う方も多いのではないでしょうか。
糖尿病をもつ方からも、「果物が大好きだから、どうしても食べたくなる🌀」と
よく相談を受けます。
結論:食べる量とタイミングで、秋の味覚を楽しめます😊
1. 1日あたり80kcal、約150g程度までならOK
2. タイミングは朝食後か昼食後
この2つをおさえれば、秋の味覚を楽しめますよ◎早速、詳しく解説していきます🌱
食べる量のコツ
🍇実践のコツ:1日あたり80kcal(約150g)の果物例
果物を食べるときの目安は、1日あたり約150g(80kcal)です。
計量カップ(200ml)でいうと、カップ1杯くらいのイメージです。
軽量カップが無い場合は、片手に乗るくらいをイメージしてください。
例えば、秋の果物や季節問わず売っている冷凍フルーツ、バナナだとこんな感じです👇
| 果物 | 目安量 | ポイント |
|---|---|---|
| りんご | 中サイズ半分〜2/3個 | 皮ごと食べると食物繊維も◎ |
| 梨 | 小〜中1個 | 水分多めでさっぱり |
| 柿 | 中1個 | 甘みが強いので量を調整 |
| ぶどう | 小房1つ半〜2つ | 皮ごと食べると食物繊維も◎ |
| みかん | 中2個 | 甘みが強いので量を調整 |
| 果物 | 目安量 | ポイント |
|---|---|---|
| ブルーベリー | カップ1杯(約150g) | ヨーグルトに添えて◎ |
| いちご | カップ1杯(中6〜7粒) | 甘み控えめでビタミンC豊富 |
| パイナップル | カップ1杯(角切り) | さっぱりして食べやすい |
| バナナ | 約1本半 | 甘めなので量を調整 |
💡 ワンポイント
ヨーグルトやナッツといった、タンパク質や少量の脂質と組み合わせると、血糖の上がり方が緩やかになり、より安心して楽しめます。
🍎 なぜ「食間」や「夕食後」に果物を食べない方がいいの?
果物は朝食後か昼食後に食べることをおすすめします。
理由は、以下の2点です。
1. 食間(食事と食事の間)に食べると血糖値が急上昇しやすいから
理由としては、果物に含まれる糖質(主に果糖とブドウ糖)は、消化吸収が早く、食事の合間(空腹時)に食べると、胃の中に他の食べ物がなく、糖がそのまま吸収されて血糖値が急上昇するからです。
特に糖尿病をもっている方は、インスリンの分泌や作用が十分でないため、血糖が下がりにくくなるのです。
🩺 根拠(エビデンス)
日本糖尿病学会『糖尿病食事療法のための食品交換表 第8版』では、果物(表2)は1日の中で主食・主菜と分けて単独で摂ると血糖上昇を招きやすいため、食事の一部またはデザートとして取り入れることが望ましいとされています。
2. 夕食後に食べると血糖コントロールや体重管理に影響しやすい
理由1:夜は血糖が下がりにくい
夜間はインスリン感受性(血糖を下げる効率)が低下するため、同じ量を食べても昼間より血糖が上がりやすくなります。
理由2:活動量が少ない
夕食後は体をあまり動かさないため、エネルギーが消費されにくく、脂肪として蓄積されやすくなります。
🩺 根拠(エビデンス)
- 日本糖尿病学会『糖尿病治療ガイド2024-2025』では、夜間の血糖上昇を避けるため、果物は朝〜昼の間、または食事中に摂取するのが望ましいと示されています。
- また、内分泌代謝学の研究(Morris et al., Diabetes Care, 2015)でも、夜間の糖摂取は日中よりも血糖上昇が大きくなることが報告されています。
| タイミング | 推奨度 | 理由 |
| 食事中・食後(昼まで) | ◎ | 他の食品と一緒に摂ることで血糖上昇が緩やかになる |
| 食間(空腹時) | ✖ | 糖の吸収が早く、 血糖が急上昇 |
| 夕食後・夜間 | ✖ | インスリン感受性が低下 活動量が少ない |
まとめ
本記事では、果物は
・1日80kcal(150g)程度にする
・150gとは、大体片手にのる程度
・食べる時間帯は、朝食後もしくは昼食後がおすすめ
・ヨーグルトや豆乳、チーズなどのタンパク質や、ナッツなどの少量の脂質と組み合わせると血糖の上がりが緩やかになる
我慢ではなく、『食べてもいい量とタイミング』を知って、秋の味覚を楽しみましょう◎

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